銀河鉄道の夜
『銀河鉄道の夜』
原作・宮沢賢治/影絵と文・藤城清治
講談社
幸せという言葉を、どんなときに使いますか。
「おいしいものを食べて幸せ」
「ほしかったおもちゃを買ってもらって幸せ」
「ともだちと楽しく遊んで幸せ」
でも、もしかして、あなたはまだ気づいていないだけかもしれません。
目に見えない、
そして今感じているよりもっとふかい
「ほんとうの幸せ」があるかもしれないということを。
年にいちどのケンタウル祭の夜、
同級生からいじめられ、ひとり丘にやってきたジョバンニは、
夜空を走る銀河鉄道にのります。
ジョバンニがさがしていた親友のカンパネルラも
なぜか同じ銀河鉄道にのっていたのでした。
はくちょう座、ふたご座、さそり座、
たくさんの星をながめながら
そして鉄道でであった人々の話をききながら
ジョバンニとカンパネルラは空のたびをつづけます。
「ほんとうの幸せって、なんだろう」
カンパネルラはジョバンニにといかけます。
やがて、丘にもどったジョバンニは
あるできごとを、しるのです。
ほんとうの幸せは、見えにくく
簡単にはみつけることができません。
子供であろうと大人であろうと関係ありません。
あなたも、そしてわたしも
ジョバンニやカンパネルラのように
ほんとうの幸せをさがす旅のとちゅうにいます。
ちょっと休もうかとおもったとき、
また、つぎにすすむ道にまよったとき。
このうつくしい絵本をひらくと
旅のともだちをえたような
気もちになれるかもしれません。
●○●大人の方へ●○●
絵が、翻訳する。
「銀河鉄道の夜」は、小さな子にはかなり難しい文章とテーマではないでしょうか。でも、星座のつながりのまだわからない幼い子にも満天の星空から何かを感じるように、宮沢賢治の言葉と物語にふれることは心をはぐくむ上でとても有用なことに思えます。
さて、この絵本は数ある賢二の絵本の中から、絵の美しさで選んだ一冊です。影絵といえばこの人、藤城清治さん。テレビで制作過程を見たことがありますが、色セロファンを細かく重ねて微妙な色を出す、本当に気の遠くなるような作業でした。色数がこれほど多いのに、その画面からただよう雰囲気はやさしく、癒されます。
「銀河鉄道の夜」は全文を絵本に入れるにはやや文章量が多い物語。絵本向けにやさしくリライトされています。それでも、原作を読んだ以上に感情がかきたてられるのに驚くのです。宮沢賢治の物語は人々の空想を大きく膨らませるだけに、さし絵はとても難しいのではと思います。文章に忠実に、それでいて幻想的でこんな美しい絵をつけられるのはすばらしいこと。人に贈ってあげるにもぴったりではないでしょうか。
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コメント
銀河鉄道の夜・・娘が劇を見てきてから、気に入って何度も読んでいる本です^^
私の本当の幸せは・・・・何かしら(・・?)
投稿: harugenhaha | 2007年2月25日 (日曜日) 午前 08時11分